赤ちゃんとのさよなら
流産の手術について
７月２日、赤ちゃんとお別れしてきました。
もう、二度と、あんな辛い思いはしたくないです。
手術自体は麻酔がきいてたので分からなかったけど、でも痛かったし怖かった。
８時５０分前に夫と病院に到着。
体温を測り、心電図、血圧を測りました。
そして、子宮口を広げる処置に。
これが一番痛いと思っていたので、かなり怖かったです。
いつものように、内診台に上がり、いつものように子宮口を広げる器具を入れる。
これがいつもより長かったかなと思いました。
そして「子宮口を広げる物を入れますからね」という院長の言葉で「来た！」と思いました。
土佐弁で言うと「がい」に（強くとか強引にという意味）それを入れられて、最初「う゛！」と声が出たけど、耐えられない痛みではなかったです。
３０秒くらいで終わりました。
そして、私はてっきり、病室で待つかと思いきや、待合室で待つということに驚き！
夫と待合室で待ってたのですが、生理痛の痛みがあって辛かった。
元々、生理痛があまりない私にはきつく、耐えられなくなったので窓口の人に言って看護婦さんに来てもらい診察室の横のベットで休ませてもらいました。
吐き気もあってしんどかったけど、１時間ほど横になってたら楽になりました。
一人で待ってる夫を思うと、なんかかわいそうになって戻ったんだけど、待合いに戻ると母親が来てました。
今日は仕事だったんやけど、仕事前に来てくれてました。
母親はてっきり２階の病室にいるものと思ってたので２階に行ったみたいやけど「そのような人はいません」と言われたようで、普通は病室にいると思うよねえ？
それから、しばらくして母親は帰り、また夫と二人本を読んだりして１２時まで過ごしました。
でも、座ってるのもしんどかったですよ。
ようやくお昼になり「○○さ〜ん」と呼ばれ、いよいよその時が来ました。
夫は帰り、看護婦さんと手術室と病室がある２階へ移動。
畳が敷いてある、簡単な部屋に案内されて、そこには布団が敷いてありました。
服を着替え、手術室へ行きました。
テレビで見るような、大きなライトに手術台等…。
もう、逃げ出したいと思いました。
高い手術台に、小さいハシゴのようなものを使って上がると「麻酔をききやすくする注射を２本打ちますね」と言われてお尻に打ちましたが、これが痛いのなんのって！！！
特に２本目が痛く、しばらく辛かったです。
これが一番痛かったかも…。
それから点滴を入れたんやけど、私は血管が細いので、なかなか入れるのが難しかったようでした。
「もう麻酔入れてるんですか？」と聞くと「まだですよ」と言ってました。
しばらくすると、院長先生が来て「あー来たのね…」と思いました。
看護婦さんが「麻酔入れますね」と言うと、もういよいよで怖かった！！
「私の後について一緒に数を数えてください」と言われ、看護婦さんが「いーち」と言うと、私が「いーち」と数え「にー、さーん」、「４」までは言ったような気がするけど覚えてません。
「○○さん？」とも呼ばれたような気がするけど、これも覚えてません。
手術は５分くらいと言ってたと思うけど、それくらい経ってからか、看護婦さん２人に高い手術台から車椅子に移動され、そして病室に戻り寝かされた気がします。
点滴をしてたので看護婦さんが「点滴があるから、ちょっと体をこっちに向けようね」みたいな事を言ってたような気がします。
それから、すごい生理痛の重い痛みがあって、痛くて痛くてとても眠れず「お腹が痛い！」って２回ほど言ったと思うけど、看護婦さんが「今は痛いね。でも治るからね」と言ってました。
ほんとにこれは辛かった！
とても眠れない痛み。
手術は覚えてないけど、それからは麻酔が覚めたからか痛かったです。
お腹の痛みが。
それから吐き気があり、置いてあった容器に吐いたけど、お腹が空っぽだからか唾液しか出ません。
段々とお腹の痛みも治まりましたが、カーテン越しには陣痛を待ってる妊婦さん。
助産婦さんが「赤ちゃん元気か心音聞いてみようね」と言うと「ドクンドクン」とすごい音が聞こえました。
「お腹の張りはどう？」とか。
別では退院する人が居てみんなで写真撮ったりして楽しそう。
しばらくして、助産婦さんが来て「点滴終わったね。のけようね」と言ってのけてくれました。
「今回は残念だったね。でも、赤ちゃんが選んだ事だからね。お腹が大きくなってからじゃもっと辛いよ」などと言っていて、それを聞いたら涙が出てきました。
きっとすぐ隣の陣痛を待ってる妊婦さんはこの話し聞いてる。
どう思ったのかな？
時々メールを打ってる音が聞こえる。
旦那さんに私の事を言ってるんやろうか？
なんて思ったりして…。
麻酔もだいぶ覚めてきて、２時半過ぎに「トイレに行っておこうね」と言われてトイレに。
そうそう、いつの間にか生理用のパンツをはいていて、ナプキンもあててた。気が付かなかったわ。
どんだけ出血してるかと思ったけど、なんか、消毒液のような色？黄土色のような。
ナイト用を付けてたんだけど、後ろの方が２つに折れていて、パンツの後ろが汚れてました。
せっかくナイト用だったのに、意味なかったね。ま、仕方ないわ。
おしっこは結構出ました。手術前にもしてたけど。
服に着替えて、診察を受けに１階に下りました。
「内診室へ」と言われ、「また内診するんですか？」とうんざり。
「ガーゼを入れてるんで、それをのけないとね」と言われました。
内診台に上がり、ガーゼをスルスルっとのけられて、経膣プロープ（超音波検査）が入ってくる。
子宮の中はからっぽでした。
当たり前だけどね。
さっきまでは、１７mmの赤ちゃんがいたんだよね。
診察室で先生は「今回は残念でしたね」と言って、これからの注意事項を言いました。
１日３回、薬を飲んでます。
子宮収縮止血剤と抗生物質を。
９日の水曜日に検診に行ってきます。
これからの事はその時に言ってくれるのかな？
生理があと何回きたら、次を考えていいとか。
でも、今は妊娠することが怖いです。
また同じような事になったらと思うと…。
もう、二度と絶対にあんな思いはしたくない！
ほんとに辛かったし怖かったし痛かったし…。
一度、実家に戻り、喉がすごい渇いてたので母親にスイカを切ってもらいました。
すごく美味しかった。
そして、白いご飯が食べたかったのでおにぎり２個とおみそ汁を作ってもらい、ペロっと食べてしまいました。
美味しかった。
それから、なんかしらんけど、涙があふれてきてワンワン泣いてしまいました。
辛かったのやら痛かったのやらで…。
何でこんな思いをしなきゃいけないんだろう、また妊娠しても流産したら怖い。
もう妊娠したくないとか。
でも、やっぱり赤ちゃんは欲しい。
今は不安の方が大きいです。
次はきっと元気な赤ちゃんが育つと言ってくれるけど、２度してる人もいるしすごく恐怖です。
二度とあんな思いはしたくない。
出血は、ガーゼをのけてからは、生理の２日目くらい出たけど、それからは少量。
生理５日目くらいの量が少し出ていて、出血は数日続く見込みらしい。
でも、昨日（５日）は腹痛と出血の量も少し多かった。
次回の生理は１ヶ月後くらいということみたいです。
赤ちゃんはどこにいったんだろう。
病原検査とかに回されたんだろうか？
ある人から教えてもらったのですが、その人は前に産婦人科に勤務していて、生まれてこれなかった赤ちゃんは、火葬場に行くようです。
そして、その病院では年に１回スタッフ全員でお寺に供養に行くみたい。
私が行ってた病院もそうだったらいいなあと思いました。
ちゃんと２頭身にもなってたし、心臓だって出来てたんだもの。
どうなったのかなあ。
もう辛かった。
ほんとに辛かった。
今も時々訳もなく、涙が出ます。
一人でいるのが辛くて、でも、友達と会おうとは今は思いません。
夫は帰りが遅いし、家からほとんど外に出ないのでテレビを見たりして過ごしてます。
しばらくはこんな感じなんだろうなあ…。
早く元気になりたいです。
今回、流産した事で、色々考えさせられました。
今までは当たり前のように考えてた「妊娠→出産」が、実はとても奇跡的な事。
流産した事で、命の尊さ、悲しみの深さ、愛の大きさを教えてもらった事。
流産した事は無駄な事じゃなく、たった１ヶ月だけでも、私を母親にしてくれました。
「赤ちゃんは元気に産まれてくるまで、何回でも同じお母さんのお腹に宿る」
「流産した子は忘れ物を取りに、空へ戻って、忘れ物を取ったら、またママの所に戻って来てくれる。」
という話も聞きました。
次は、一番いいタイミングで赤ちゃんはやってくるって、今は気持ちを切り替えるように頑張っています。
「試練」って、結局は自分で乗り越えなければ、次に進めないと思います。
周りの人の協力も必要だけど、結局最後は自分で乗り越えないとね。
いつまでも「悲劇のヒロイン」じゃいけない。前に進まないと。
私のお腹にやって来てくれた赤ちゃんへ。
また、必ず戻ってきてね。
次に戻ってきてくれた時は、今より、もう少し成長したお母さんになってると思います。
必要以上に不安になったり、人と比べたりしないで、あなたの成長だけを信じてあなたに会える事を楽しみ
にしたいと思います。
遠いお空から、私の成長を見ていて下さい。
そして、また私のお腹に戻ってきてね。
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